■ウッドショックによる材木の価格高騰
■その他の建材の価格高騰
■省エネ住宅への急激な国の舵取りによる価格高騰
この3つが、住宅価格高騰の主な要因だ。
世界の潮流は省エネ。それで良いと思う。でも、感性があってマイホームを望んでいる市井(しせい)の人は、
土地と合わせて住宅購入する場合、世界最高省エネ性能と最高の意匠性を叶えられるほどの資金を持っていないのが現実だ。
国民の所得は上がっていないのに、上記の理由によりグングン住宅の価格は高騰している。
国は分かっているのだろうか?
その証拠に、今、住宅業界では、スーパーローコスト会社がかなり忙しい。
でも、伝統的な材料の質感や香りがたまらなく好きな人がいる。
そんな建築を通して小鳥のさえずりや、陽光、風の匂いを感じることが好きな人がいる。
オール樹脂サッシュのトリプルガラスならG2の数値がなんなく取得できるが、大工さんと建具屋さんが精魂込めて造った木製建具が良いと思う人がいる。
私は、微力ながら、そんな愛すべき人達に、(省エネをバランスよく取り入れながら)意匠性のある住宅を建てたいと強く思っている。
住宅購入者から見て、現状は4択になっている。
■「最高の省エネ性能+意匠性のある住宅」 → ほとんど見かけない。
■省エネだけに特化した住宅 → 最近よく見る。
■意匠性だけに特化した住宅 → 時々見る。
■ローコスト住宅 → 需要がかなり高い。
私は今まで、この四択の良い所どりをした住宅を建てて来ましたし、
これからもそうしていきたいと強く思っています。
意匠性だけでも勿論ダメだけれど、でも省エネだけでもないですよね、住宅建築って。
建築は、魂の物造り。
それを「良し」とするクライアントの依頼をこれからも請けていきます。
住宅は、市井(しせい)の人にとって、もっと身近にあるものでなければいけない。
by 安藤洋介