木を育てる、土に親しむ。

これまでは、好きが高じて造園まで自分達で行ってきましたが、

最近になって、木を育て土に触れるということが建築の「木を知ること」にも繋がっていると感じています。

 

 

庭づくりでは、「この木は九州の日当たりの良い斜面から運んできた木だからのびのび育っているな」、とか

「関東の高木の陰で育っていて枝振りが柔らかいな」、と考えながら

なるべく同じような環境の場所に植え付けるようにしています。

 

実は材木も山の中の育つ場所によって、南側と東側は軸組材、西側と北側は造作材に向いていると言います。

肥沃な土かやせた土か、暖かい土地か寒冷な土地か、

同じ品種の木でも育つ場所によって性質が違っているのです。

 

 

そういったことは建築雑誌や資格試験の問題集には載っていませんので、

名棟梁の遺した言葉から学び、材木に触れ、土を掘って庭木を植えて育てることで、

「ああ、こういう事か。」と確認していっているように思います。

 

A.A