まず、最上階の「踊り場」兼、階段自体を支える「床組み」を作ります。
階段の全体重がかかるわけですから、
釘とボンドを併用しながら、それだけに頼らず、
大工技術で、木同士を組みあげていきます。
その次は、階段を一から作っていきます。
材料は、工事現場の足場として用いられる
杉の36ミリ厚の板を使います。
足場材として用いられるぐらいですから、
構造的には強いですが、一見、見た目は良くない。
でも!
「木を見る目」と「加工技術」があれば、きちんとした商品に変身させることができます。
一枚一枚、性根を見極め、木表・木裏を使いわけ…
丁寧な仕事をしていくと、
一生ものの階段ができあがりましたよ
どうしても簡単に納められる
「集成材に塗装を施した既製品」を使用してしまいがちですが、
そうしてしまうと、「演出できるはずの空間」が台無しですよね…
”手摺り”も、
節の有るヒノキの乾燥材をきれいに加工して、
肌触りの優しいものに仕上げて、取り付けました。
死に節がある所は、
手に当たると痛いのでわざと鑿でえぐり、そこを丸みを帯びるようにきれいに仕上げました。
そうすることによって、優しい感触の‘滑り止め‘の意味を果たします
そして最後は、クライアントの息子さまが左官職人として壁を塗ってくれます!
締めは、”イサム・ノグチ”の照明をつけて、この空間は生まれ変わります
完成が、待ち遠しい!!^^