ピエール・ジャンヌレという人をご存知でしょうか?
ピエール・ジャンヌレは、スイスの建築家「近代建築の三大巨匠」の一人とされるル・コルビジェの従兄弟であり、重要なパートナーとして、コルビジェ事務所の設立を共同でスタートさせた人物です。
(ル・コルビュジエの本名はシャルル・エドワール・ジャンヌレといいます。)
コルビジェとジャンヌレ、2人の関係は非常に密で、2人を良く知るシャルロット・ペリアンは、「ジャンヌレ無くしてはコルビジェは存在せず、コルビジェのいないジャンヌレはあり得なかった。でも歴史からジャンヌレはまったく消されてしまった。」と語っているように、ジャンヌレは生涯、コルビジェの影を生きたと言われています。
この度、尾道にあるLOG(←過去のblog:インドの建築集団「スタジオ・ムンバイ・アーキテクツ」が、)にて、インドの「チャンディーガル都市計画」建築群の為に、ピエール・ジャンヌレが中心となってデザインした一連の家具を展示するとのこと。
何とか時間を作って行ってきました
この家具たちは、インドの工房「ファントム・ハンズ」がすべての工程を職人の手仕事によって、当時に限りなく近い方法で製作されたものです。
当時、大量の家具を必要としたため、ジャンヌレは現地インドで入手可能な材料を用い、図面と大まかなアドバイスのみで製作可能なデザインを考えました。
座ってみて驚いたのは、座り心地の良さと細部にわたる丁寧な仕事でした。
木部のチーク材は、築100年以上経った建物のチーク古材を利用して再生産しているのだとか。
チークの無垢材を採用し、曲げ加工はなく、武骨でありながらも簡素で力強い美しさです。
実物に触れること、その空間に身を置く事、直接話を聞く事、
自分にとってとても大切な時間なのだと再認識した次第です(^^)
(十分な対策をとっていますが、1日も早く今の状況が打開されてほしいですね。)
A.A