壁は、日本三大銘木の一つの秋田杉。
秋田杉の中でも最も高価とされる「柾目」で空間を重厚的に魅せる。
材がもつ高級感に頼ることは弊社ではほとんどないが、時々空間を引き締める時に採用する。
天井は、板目の赤身で野趣的に仕上げる。
伝統建築や近年の木の家でも多く見られるような腰板張りはやらない。
なぜなら、「美」は「圧倒的」なものから生まれるものなので、板を貼るときは天井まで張り切る。
できる事なら縦貼りを好む。
縦貼りは、下地の仕事はひと手間もふた手間もかかるが、仕上げが美しくなるのでなるべく縦貼りとする。
仏壇の床は、源平の西粟倉産の杉を貼り、より一層統一的に魅せるように努めた。
これから造るオリジナルの建具や、すでに取り付けている蜜蝋WAXを塗り込んだホワイトアッシュの枠や、内障子、畳などが入ると、
他に類を見ない畳の間になると確信している。
楽しみだ。
by 安藤洋介