本を通して、私の建築人生を支えてくれた、当代随一の宮大工棟梁・小川三夫さんの講演会に行ってきました。
薬師寺西塔の再建、薬師寺金堂の再建、法輪寺の再建、唐招提寺の修復などを手掛けられたときの、実際にやった人にしか語れない貴重なお話をお聞きすることができました。
六重の屋根のはなし、柱のはなし、貫のはなし、法隆寺の浮いている心柱のはなし。
24年間私のバイブルだった小川棟梁の本をお見せすると、
「これはまた、難しい昔の本を持ってきたんだね。」と笑顔で話しかけてくださいました。
法隆寺で実際に使われていた「1400年前の古材」を手に持たせていただき、目の前で削ってくれて、1400年経ってもなおヒノキの香りがすることを教えてくださいました。
by安藤洋介