内と外を繋ぐ (T様邸)


安藤工務店がプランニングを行う際、土地を見に行って一番に見るところは、

「何処が最も景色が抜けているか」ということ。


ここでは、南と東。


元々アルミサッシュであったが、ここはどうしても「木建ての開口」が欲しかった。

そこで、アルミサッシュの同等金額でいけないかと試行錯誤した末、「木建ての嵌め殺し窓」でいく事にした。

ただ、それでは通風が確保できないであろうということで、アルミサッシュの縦滑り出し窓を採用。



この「アルミサッシュと木建ての開口の融合」がたまらないほど難しかった…。

ディテール図を描くときも、施工するときも、難易度の高さを痛感した。



全国区の建築家のディテールでも時々見掛けるのだが、それとは訳が違う。

日本建築の長押や和室の廻り縁のように、化粧のヒノキ柱を欠いで、部屋内側の鴨居と敷居を放り込み、


その後にアルミサッシュを放り込むための左方立と中方立を仕込み、初めてアルミサッシュが取り付き、


その後に外部のピーラの化粧枠を取り付ける。

後は、特注のペアガラスを入れ、外部の抑え木で納める。


店舗やその他の住宅のように、見切りを打った形跡がないので、

魔法をかけたような納まりになる。


更に言えば、ここに建具の「ひ」をついているので、「手作りの網戸」を設ける仕込みをしている。


言葉で書けば難しいが、住む人・見た人が、本能で「美しい」と感じるための仕掛けだ。



「美しさはディテールに宿る」




by 安藤洋介