プロポーションを良くする為に

建物の高さを低く抑えるように設計しています。

 

現在建築中のO様邸では用途地域(斜線制限)の関係もあり、階高を抑える為にかなり断面を検討しました。

 

まず、天井高さを決めます。

それから梁などの構造材の大きさや掛け方を配管スペースと合わせて考え、無駄のない寸法を導き出します。

 

その甲斐もあって、棟上げの日には美しいプロポーションの建物が建ちあがりました。

(プロポーションが良いかどうかは、窓も屋根もない骨組みの状態で見ると分かり易い。)

 

断面計画のはじめに決める天井高ですが、ある程度標準化はしているものの、クライアントによって微調整をしています。

 

O様邸は建て替えであり、それまで住んでいたのは2階の天井高がかなり低い古い民家でした。

この天井高をそれほど窮屈には感じていないとのことでしたので、その生活感覚を参考にO様邸の天井高を決めていきました。

 

また、吹き抜けや勾配天井を設けることで、低いところと高いところのメリハリがついた空間になります。

 

控え目な外観と 豊かな内部空間」は良いプロポーション造りから始まります。

 

A.A