私が、日本で最も敬愛する建築家が、京都におられます。
その方がある本で仰っていたことに類似するかもしれないが、近年、これでもかと「前衛を標榜する」アバンギャルドな家が岡山県にも多い気がする。
売り手側の「戦略上の延長」にあるような木の家がやたらと目に付く。
また別に尊敬する建築家・中村好文著「普通の住宅、普通の別荘」の中でクライアントが、あるコメントをしていた。
”住んでいると、やはり「作品」の中にいる感じがします。「親しき仲にも礼儀あり」ではないけれど、何年経っても作品とある種の対話があり、緊張感があります。中村さん、ありがとう。”
私も事務所にいると、それに似た感覚を覚える。
癒されてワクワクしながらも、どこかしら背筋が伸びるような・・。
移ろいやすい流行りの「華美」には走らず、
住まう人が思い描くその”まだ先にあるもの”をプロとして提案したい。
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「簡素にして品格のある、それでいて精神性を感じられる」
そんな木のお家を、設計者として大工として、心を込めて造りたいと思う。
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by 安藤洋介