ウッドショック時に、

 

安藤工務店はどうやって木の材種を選んで決定するのか?

 

 

現在、ほとんどの木材の相場価格がこれまでの2~2.5倍になっています。

材種によっては3倍するものもあります。

弊社含めてどの会社だって、なるべく平時の価格に近いものを選びたいものです。

 

しかし、構造材の材種を変えていくしかないものも多々あります。

 

そんな時、何を基準にして決めていけばいいのでしょうか?

 

安藤工務店は「基準強度」で決めます。

 

無垢の材木は言わずもがな天然の物なので、1本1本違います。

そんな中、割と多くの大工さんが勘違いをしていて、「どの材種が強いのか」で材を決めているのです。

例えば、桧と米松が強く、次は栂(トガ)で、杉は弱い、とか。

しかし、「基準強度」で見ていくとその結果は違ってくるのです。

 

建築材として最も重要なことは「強い材木がどうか」ではなく、「決定的な破壊(命を奪う破壊)が起きないかどうか」なのです。

その観点から材も見ていくので、「100本中、最も弱い5本を選び、その5本の強度を比べる」のです。

 

そうしてみると、ヤング係数や曲げ強度で弱かったはずの杉が、栂より「基準強度」が高いことが分かります。

要するに、「木として強い」ものを選ぶのではなく、「建築材として良い=強さより耐久性」の材を選ぶ計算方法なのです。

木造住宅を本当に責任を持って建てるには、知識や技術力、設計力そして経験が秀でていないと、

将来的にクレームアフターに繋がっていくので、一生勉強しなくてはならないと思っております。

 

by 安藤洋介