外形の「寄棟屋根」を、そのまま家の中に反映させた「4寸の隅勾配の吹き抜け天井」を作り上げる。
木造建築を得意とする大工や建築家なら分かるはずだが、
屋根を支える隅木を「見切り」として利用しながら、
更に4寸の隅勾配の板貼り天井を成すことは、なかなかの技術レベルを要する。
写真では伝わらないが、眼前に広がるこの隅木天井は美しくも圧巻だ。
他社では「3寸以上の隅勾配の隅木天井はできない」とよく言うらしいが、
ここでは1人で三日で仕上げた。
そのスピードは他では真似できないと思うが、
見えない所にかなり手を入れているので高品質そのものであり、
施工中の足場からの落下物はチリ一つない。
これから造る「造作物」と「家具」と「植栽」を引き立てる舞台装置の完成だ。
by 安藤洋介