ちょっと面白い話があって…
その昔、大工ではない器用な人が、オール桧(ひのき)の
豪華な家を自分で建てたというので見に行ったところ、
全て”逆木(さかぎ)”だったと…。
逆木は墓標などで見られますね。
W様邸「食品庫」にしても、
杉の「窓枠」一つとっても、
『木の生育のまま』全て”末口”が上へ向いています。
それだけではなく、
横向きに使われている食品庫の天板カウンターを、
ここでは北に向かせているので、
他の横板も、なるべく北へ向くようにしています。
”木表”と”木裏”もきちんと見極め、なるべく建具のたてつけが悪くならないように
配慮しています。
お客様には言わなければ一生分からない事ですが、
お家の耐久性も含めて、
造り手がいない間に、見る人が見た時、
お客様が恥をかかないようにしていなければプロではありません。