建前の翌日からは、約1週間かけて屋根仕舞いです。
南側の軒の出は約1.6m、垂木を流したあと広小舞を付けて杉板を打ち下ろしで張っていきます。
屋根仕舞いでは垂木の上やブルーシートの上を歩かなければいけませんので、
必ず「地下足袋」を履きます。昔からあるものでローテクですが、いつもこれに助けられるのです。
屋根の総面積が200㎡、この化粧野地板を張る部分の面積は50㎡になります。
屋根の1/4が軒と妻の出ということは、いかに軒と妻が深いかが分かりますね。
屋根仕舞いと同時に、垂木や母屋など気づいた箇所を時には止め直し、
時にはコーチスクリューで締め付けて手を入れて更に強固にします。
安藤工務店が好んで使っている赤身の杉板。
バンドの中でなるべくきれいな赤身の板を南面や西面に持っていくようにより分けています。
無節の垂木と節有の杉板を組み合わせて、上質で野趣的な和風建築の軒を造り出します。
屋根仕舞いが完了すると、屋根板金の打ち合わせとアスファルトルーフィングでの防水工事。
今回は防水性に加えて透湿性のあるルーフィングを採用しました。
屋根の板金については、棟換気をとる「棟包み」や妻側の納まり、薪ストーブの煙突まわりについて、
事前に作ってきてくれた原寸のサンプルを見ながら互いに知恵を出して打ち合わせをしました。
ものづくりに意欲的でまじめな職人気質のある板金屋さんなので、とても信頼しています。
このような職人さんたちと本物の家づくりを続けていきたいとの考えから、
微力ながらその大切さを訴えていきたいと思います(^^)
A.A


