ダイニングテーブルは、出来るだけ家と暮らしに合わせたものを建築と一緒に造りたいと思っています。
それは、既製品の中で建築に似合う重厚さと軽やかさを兼ね備えたものに、中々巡り合えないからです。
材料は目で見て選びたいので、一枚板を多く揃えた材木屋さんへ。
今回、天板から脚まで全て「栗」で造ります。
無垢材は必ず湿気等の影響で収縮や反りが発生します。
それをどこまで「味わい」として楽しめるレベルまで持って行くかは造り手の責務だと思っているので、
何重にも対策を取って強固なものを造り上げる。
材木屋さんで選んだ材を加工に出して、2枚の無垢材を埋め込みボルト5本と山桜のリボンで接ぎ材へ。
(木取りや材の向き、ボルトとリボンの位置や寸法まで、かなり詳細に打ち合せをします。)
脚を組んでいく時には、テーブルの裏側に計5本の幕板をまわして天板と一体化させています。
側面の皮部分はバランスを見ながら落として鉋(カンナ)掛けをする。
全体をやすり掛けし、蜜蝋ワックスを塗り込んで完成です。
A.A