こういう大きい無垢材の削りは、外注に出して工場でやってもらった方が早いのだが、
大金を払わなければいけないし、
それより何よりも仕上がりが全然違うので、なるべく自分で手加工するようにしている。
鑿(のみ)を使い、穴を掘って枘(ほぞ)を作り出し、
手鋸で貫を作り、自動ガンナで作った込み栓も差し込む。
仕上げは手鉋で仕上げる。
TVボード台にしては、少々もったいないものが出来た。
最近、やたらと「北欧家具を置けばとりあえずお洒落」という風潮が業界に蔓延している。
それは大きな間違いである。
「造り手が、北欧家具に負けない家具を作ってこそ初めて、側に置かれた北欧家具が引き立つのである」。
もの造りとは、造り手のプライドが感じられ、見た人が感動してこそだと思う。
by 安藤洋介