これは、法隆寺棟梁 西岡常一氏の言葉です。
日曜日は朝から道具箱の整理と鑿(のみ)を研いで、
道具も頭の中も月曜日からのO様邸工事の準備をします。
左が「たたきのみ」、右が「追いこみ(追い入れ)のみ」。
右の道具箱は、安藤が20年以上前に現場で余った杉板で作ったもの。
一度にすべてを揃えることは出来ないので、1本ずつ買い揃えていきました。
刃物をよく研ぐためには、良い砥石(といし)が要ります。
砥石にも「天然砥石」や「人工砥石」、また「赤砥」、「青砥」、「ダイヤモンド」、「金盤」、「名倉砥」など、
荒から仕上げまで数種類の砥石が必要で、道具だけ揃えても仕事はできません。
今、普通の大工さんは鑿や鉋をほとんど使いません。
丸(電動)ノコで切って付けるのが仕事の大部分なので、必要ないのです。
無垢の木を扱う大工さんの中でも、自分でここまで研ぎ上げることが出来る人はごく少数です。
安藤曰く、二十歳の時に一年間毎日仕事を終えて研いだところ、大体、誰にも負けないぐらいの研ぎができるようになったようです。
このあたりの話も、また機会があればお伝えしたいと思います(^^)
A.A