窓まわりの枠、小庇や格子、外壁の見切り材を付けていきます。
幅1間の木製建具が4枚並ぶメインの開口部まわりには、
ピーラー(柾目の米松)枠を、敷居・鴨居・方立と四方まわします。
この後板金屋さんの採寸・敷居と鴨居の板金入れ、
建具屋さんの採寸・建具吊り込みや真鍮レール等の取付、
硝子屋さんの採寸・硝子入れへと様々な工程を経て窓廻りが完成します。
ですからアルミサッシの取付と違って、
雨対策のブルーシートが全て取れるのはもう少し先です
外壁は杉板押縁張りと弾性リシン吹付としており、主屋の大部分は杉板押縁張りです。
耐火防水ボード+透湿防水シート+通気胴縁の上に、
杉板と押縁を真鍮釘で一枚一枚張っていく。
真鍮釘の手打ちは、柔らかい杉板に金槌の後を残さないよう、
技術力も集中力も必要な仕事です。
元からあった石垣やまわりの木立に馴染む、
素朴ながら風格ある佇まいが現れました。
赤身の杉板に生まれる陰影が美しく、見事です。
A.A