樹の中心に近い芯材は赤身、外側の辺材は白太と呼ばれており、この赤身と白太が混在している板のことを源平材といいます。
源平合戦において、源氏の旗が白色で、平氏の旗が赤色だったことからこう呼ばれているようです^^
そして、上小節というのは、直径10mm以下(小指くらい)の節が1m間隔に1個ずつ点在しているくらいの等級ということです。
Y様邸のリビングダイニングの天井には、この源平上小節の杉板を指定して発注し、梁と梁の間に「打ち上げ(下から上に向かって)」で貼っています。
一見何てことはないようにきれいに納まっていますが、実は四方見切りを付けずにこの貼り方をするのは大変難しいのです。
上棟前から材木に細工をして、貼り終い(最後の一枚)は知恵の輪のように入れ込んでいきます。
仮に見切りが入っていたら、この空間の印象はちょっと野暮ったくなっているはず。
見せたいものは、杉の色や木目の美しさ、見せたくないものは、余計な線(見切り)です。
余計な線を無くして線の数を減らすことで、すっきりとした空間を生み出します。
A.A