北風吹きさらしの極寒の中、左官屋の加藤さんが、2段ブロックをついて行きます。
建物の足元が絞まるので、(建物の)重心が下がって、これだけでも随分と格好良くなります。
次に、ドイツ製の自然塗料「オスモ」で一枚一枚塗りあげた杉板を、ステンレスビスで丁寧に貼って行きます。
デザイン性を高める為に、「巾広」と「巾狭」で加工した杉板を交互に貼って行きます。
加工の手間は倍かかりますが、そこはうちの強味なので、なんなく2種類の板を作り出します。
板の厚みは、一般的に12~15㎜のものをよく見掛けますが、うちは20~23㎜の厚めの物を使います。
「耐久性」と「木の反り具合」と、なにより「重厚感」が全然違います。
写真では上手く伝わりませんが、実物を見るとよく解ります。
うちは良いのか悪いのか、なにかと「実物」の方が良い(笑)。
贔屓目なしで見て、元の素材(家)が良いので、後付け工事であっても、なんなく建物がグレードアップしていきます。
(まだ写真が間に合っておりませんが)
後は、「笠木」(上にかぶせる雨除けの板)に、「板金」をかぶせれば工事完了です。
外塀の笠木なんて他では滅多に見ませんよね。
笠木は、「雨除けの意味」と「空と外塀の境界を、水平ラインで視覚的に区分けさせ、全体をすっきり魅せる効果」を生み出します。
とても重要な役割を果たしてくれます。
あと、笠木の「板金の色」も重要です。
「配色も、引き算」
屋根の板金と同じ色にし、配色を少なくする事によって、建物全体を品よくシンプルに魅せることができます。
これでも、この外塀の「秘密」の半分ぐらいしか語れていませんが…(笑)
by 安藤洋介