浦安の家の

外塀新設と、木の移植工事を行いました。

 

 

植えて2年以上経つ木は、根が盤石になっていて移植はとても難しくなります。

特にコナラなどは真下へ根を張るので、掘り起こす作業は極めて難しくなる。

当然、葉を落としてやったり選定したり、根の負担軽減と蒸散防止に努めるのはいうまでもない。

省エネモードにしてやるのだ。

 

 

あと鉄則として、ほつれた根を綺麗に刈り込んでやる。

現場などで、上手に研げた刃物で手などを切ると傷の治りが早い。

切り口がシャープだと、水の吸い上げを助けながら、細胞の復活も早いので新しい根も生え易くなるわけだ。

アトリエで植物を生けて、その後の状況を観察しているとこれらの事はよく解る。

 

植物園や畑などでの移植は、環境が「山」に近いので、移植後の水遣りは週に1度ぐらいで良いのかもしれないが、

近年の温暖化による強烈な日射しを終日、全身で浴び続けるようなお庭での移植後はそれでは駄目だと思っている。

陽射しが止み、気温が下がり始めた夕暮れ時に、一日一度はしっかり水遣りをするべきだと思う。

 

勿論、土の形状を水だめにしてやったりと昔からの対策はあるのだが、

既存の対策にはあまり関心がない。

建築同様、「魅せるために生まれてしまう矛盾」に果敢に挑んでいきたいと思っているからだ。

 

 

 

 

 

 

余談だが、「枯れる原因は決まって根腐れ」と声を大にして発言される方がいるが、

よくよく聞いてみると、かなり限定された状況での話をされていることが多い。

 

寄り添う建築がどういうものか、1日の東西南北の陽射しはどうか等、

そのお庭がもつ環境・条件はそれぞれ違う訳である。

モミジひとつとっても、イロハモミジやヤマモミジは岡山の気候風土に比較的なじみやすいが、

ハウチワカエデやコハウチワカエデは植える際に少し小細工が必要だったりする。

 

造園工事も建築と同じ。

一つ一つ環境や条件を丁寧に紐解きながら、

「魅せる」ために、既存の常識にとらわれたくはない。

 

by 安藤洋介